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2012年11月

今日は歯根破折を起こした左上1を抜歯後、即時にインプラント植立をしました。

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 左上1は歯根破折のため、抜歯し、即時にインプラント植立する計画を立てました。

 

 

 

 

 

 

 

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   抜歯した左上1です。

メタルコアが装着されていた部分に力が集中して、歯根が破折しています。

 

 

 

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  歯槽骨を傷めないように丁寧に抜歯した直後の咬合面観です。

抜歯窩の唇側歯肉のカーブは先程まで存在していた歯根の外形に一致した凸上の膨らみが見られますが、このままにしておくと抜歯窩の治癒過程でこのふくらみは間もなく消失します。

 

 

 

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   同唇側面観です。

同様に唇側歯肉縁の貝殻辺縁状カーブも委縮により、若干、根尖側に移動するでしょう。
  しかし、抜歯後、即時に骨補填材を窩洞に補填しておくと、その歯槽骨の高さや幅の委縮をある程度抑えられると考えられています。

 

 

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  抜歯窩に対して、即時にインプラントを植立するに際して、適切な方向と位置に埋入の記始点を設けるためのガイドを装着します。

 

 

 

 

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  径1.4ミリのラウンドバーで抜歯窩口蓋側壁に起始点を設けた後、上顎前歯の歯槽骨は軟らかいので、ドリリングの代わりにオーギュメーターで埋入窩洞の径を拡大していきます。

 

 

 

 

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  インプラント埋入窩洞が本来の歯根先端の位置より、やや口蓋側に設定されたのが確認できます。

 

 

 

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  続いて、その埋入窩洞に径3.5mm、長さ15mmのアストラテックインプラントを埋入しました。

インプラントの固定は側壁には期待できないので、本来の歯根長より5ミリ程長く埋め込むことにより、インプラント先端部付近の骨による初期固定を狙います。

 

 

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  抜歯窩に埋入されたインプラントの咬合面観です。

通常、将来の唇側歯槽骨の委縮を見越して、インプラント唇側表面から唇側歯槽骨まで、最低2ミリ以上が必要といわれていますが、今回はその距離は十分に確保されています。
 

 

 

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   インプラント周囲の骨とのギャップにはFDBA+AFGを補填しました。

 

 

 

 

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  また、唇側歯肉と歯槽骨面との隙間に、口蓋歯肉から採取した結合組織を移植しました。

 

 

 

 

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   最後にインプラントと骨補填材の上面にCGFメンブレンを置き、周囲歯肉と縫合しました。

 

 

 

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   アストラテックインプラント 径3.5、長さ 15mmが植立された直後のデンタルXP。

初期固定が充分でないため、残念ながら即時レストレーションは断念しました。

 

 

 

 

 

 

 

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   シェルを両隣在歯に固定することで、左上1のインプラント上部の歯冠形態を回復しました。

 

 

 

 

今日は歯根破折した左上2を抜歯し、即時にGBRを行いました。

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  左上2唇側歯肉にフィステルを認めます。

 

 

 

 

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   同部のデンタルXPでは、歯根遠心側に深い垂直性骨吸収をみとめます。

臨床所見から歯根破折と診断し、本日、抜歯しました。

 

 

 

 

 

 

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  抜歯した左上2です。

歯根面口蓋側のメタルコア先端付近に根破折を認めました。
レントゲンで破折線が映らない角度で破折していました。

 

 

 

 

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  抜歯窩の唇側面観です。

 

 

 

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  抜歯窩の咬合面観です。

唇側、口蓋側ともに、歯肉縁中央より歯槽骨頂までの距離が5ミリで、インプラントを骨縁レベルまで埋めるとやや深度が深くなり過ぎます。
そこで即時インプラント埋入は中止し、本日はGBRのみ行うことにしました。

 

 

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 直ちにFDBAとAFGを混合した骨補填材を抜歯窩に充填しました。

 

 

 

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  さらに、その上をCGFメンブレンでカバーし、これを周囲歯肉に縫合しました。

 

 

 

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   最後にシェルを隣在歯に接着固定してGBRを終了しました。

 

 

 

 

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  GBR直後のデンタルXPです。

 

 

 

 

 

 

 

今日は左上顎臼歯部に3本のインプラントを植立しました。

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  初診時、左上顎臼歯部の歯槽骨頂と上顎洞底は非常に接近しており、その距離は僅かに1mm程度。

このままではインプラントを植立出来ない状態でした。

 

 

 

 

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  そこで6カ月前にサイナスリフトを行い、上顎洞底がしっかり挙上されたので本日、同部にアストラテックインプラントを3本植立しました。

 

 

 

 

 

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  サイナスリフト後6カ月経過すると、十分な初期固定が得られました。

 

 

 

 

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  インプラント頸部の歯槽骨幅はスレッドが露出しない程度に十分ありましたが、念のため、アパセラムAXを歯槽頂付近に補填しました。

 

 

 

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  その後、CGFメンブレンでインプラントと骨補填材をカバーしました。

 

 

 

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   縫合終了時

 

 

 

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   3本のインプラント植立後のパノラマXP。

 

 

今日は右上顎犬歯の抜歯とGBRを行いました。

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  右上3部歯肉の腫脹と痛みを訴えて当院を紹介受診していただいた患者様の初診時デンタルXPです。

右上3歯根中央の破折線と歯根周囲の骨吸収像が見られます。

 

 

 

 

 

 

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  本日、同部のフラップを開けてみると、思った通り、歯根は破折しており、周囲骨の吸収と不良肉芽の充満を認めました。

 

 

 

 

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   破折した歯根は抜歯しました。 

 

 

 

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  炎症性肉芽組織を徹底的にソウハした後の観察では、唇側の歯槽骨壁が消失していたので、歯槽骨幅は非常に薄い状態になっていました。

このままでは、この後、義歯を作るにしても歯槽骨鋭縁直上の歯肉が義歯床に圧迫されて痛みを起こす可能性があります。

 

 

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   そこで、ハイドロキシアパタイト顆粒(アパセラムAX )とAFGを混和して作製した骨補填材をやせ細った歯槽骨の唇側斜面に乗せ、歯槽堤の形態を形成しました。 

 

 

 

 

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   その後CGFメンブレンを4枚重ねにして、唇側および歯槽頂側の補填材をカバーしました。

減張切開を加えていないのでボリュームが増加した分半開放創となり、メンブレンが少し露出しています。
おそらくメンブレンを4枚も重ねると、このメンブレンによる保護作用は周囲歯肉が増殖して創を閉鎖してくれるまでもつだろうと思っています。

今日は上顎臼歯部のアストラテックインプラントのユニアバットメントを、高さの高いものに交換しました。

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  今回、左上4,6相当部、および右上6,4相当部のインプラント上にブリッジを装着するため、精密印象を行うことになりました。

各インプラントのプラットフォームにはユニアバットメントが装着されているのですが、左上4相当部のもの(高さ2mm)は、いささか高さが短すぎて、粘膜貫通部の深い部位にアバットメントのトップが位置しています。
このままでは補綴物のマージンが歯肉縁下の深いレベルに設定されるので、将来、インプラント周囲炎が引き起こされることが懸念されます。

 

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  そこで、この部のユニアバットメントを高さ2mmのものから高さ4mmに変更しました。 

 

 

 

 

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  変更後、ユニアバットメントのショルダー部は歯肉縁下の浅いレベルに位置するようになり、ペリオ的見地から、良い環境になったと思います。

 

 

 

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  ユニアバットメント用ピックアップコーピングを接続した後、精密印象を採る直前に撮影したデンタルXPです。

幸いなことにまだマージナルボーンロスは見られていません(プロビで12カ月間、経過観察をしていました)。

 

 

 

 

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  右上6,4もデンタルXPを撮影しましたが、同様にマージナルボーンロスが見られません。  

 

 

 

 

 

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   この様に採得されたシリコン印象を、このままラボへ搬送します。

 

 

 

今日は右下臼歯部にジルコニウムブリッジを装着しました。

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  右下7は、以前に歯根破折の為に当院で抜歯しました。

同部のインプラント治療は希望されなかったので、右下7⑥⑤④の延長ブリッジで右下7欠損の歯冠を修復する方針としました。
右下⑥⑤④は他院作成のメタルコア装着の失活歯ですが、オールセラミック冠を想定したプレパレーションを当院で行っています。

 

 

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  本日、同部のジルコニウムブリッジがラボから到着しました。

 

 

 

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  右下7⑥⑤④ジルコニウムブリッジを装着したところです。

今回のブリッジはジルコニウム単体ですから、強度的にはメタル同様の強い強度ものを期待できますし、審美的にもメタル以上でしょう。

 

 

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   支台歯周囲の歯間空隙の清掃性にはいつものように細心の注意を払います。

 

 

 

 

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   装着後のデンタルxpです。

 

 

 

 

昨日は左下6を抜歯後、ソケットプリザベーションを行いました。

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  右下6は歯周病で歯根全周に骨吸収を認める為、抜歯することにしました。

 

 

 

 

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  抜歯する前の右下6の咬合面観です。

 

 

 

 

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  抜歯後、槽間中隔の消失した大きな抜歯窩が出現しました。

抜歯窩の不良肉芽、特に根尖部の頑固に骨に付着した不良肉芽を時間をかけて徹底的にソウハしました。
幸いなことに頬舌側の骨壁は温存されていたので骨補填には大変有利な状況です。

 

 

 

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  抜歯窩にAFG(Autologous Fibrin Glue)と混和したFDBAを補填しました。

 

 

 

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  続いて、自己血から作製したCGF(Concentrated Growth Factor)をメンブレンとして活用しました。

 

 

 

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   CGFメンブレンを三枚重ねてFDBAの上に乗せ、周囲粘膜と縫合しました。 

 

 

 

 

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   縫合完了時。 

 

 

 

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   術直後のデンタルXP。

 

今日は1週間前に抜歯した左下親知らずの治癒経過を観察しました。

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  11月9日に埋伏していた左下8を抜歯しました。

 

 

 

 

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  親知らずの本体の大部分は顎骨の中に埋まっていたので、抜歯窩は大きな骨欠損となりました。

 

 

 

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  その抜歯窩の中にCGF(Concentrated  Growth  Factor)フィブリンゲルを留置して治癒促進をはかりました。

 

 

 

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  抜歯終了時の縫合創です。

抜歯窩に何も入れないと、通常、充実性のものによる下支えが得られないので縫合部がルーズ、かつ陥没気味になるのですが、抜歯前と同じような粘膜形態を保ってきちんと閉鎖出来ています。
同様の効果はアテロコラーゲンである“テルプラグ”でも得られますが、完全自己血由来のCGFは、創傷保護材として用いた場合、より合理的です。

 

 

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  1週間後に抜糸した直後の状態です。

粘膜面はきれいに治癒に向かっています。
術後、あまり腫れることもなく、痛みも少なかったそうです。

 

 

 

今日は右下5にオールセラミック冠を装着しました。

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  右下5はウ蝕の為に抜髄し、ファイバーポストとコンポジットレジンで築造しました。

そして、オールセラミック冠のプレパレーションを施しています。

 

 

 

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  本日、同歯にジルコニウム冠を装着しました。

 

 

 

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   ジルコニウム単体なので、完全な審美性はのぞめません。

しかし、白い歯であること、表面が滑沢でブラッシングで容易にプラークを除き易いことから、金属冠よりもはるかに秀でていると思います。
したがって当院では、出来る限り、保険のパラジウム合金冠よりもジルコニウム冠の方をお勧めしています。

今日は左下6,7の天然歯にオールセラミック冠を装着しました。

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  左下6,7それぞれにセラモメタル冠(ジルコニウムボンド冠)を装着しました。

 

 

 

 

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   セラミック冠はメタル冠に比較して、表面が滑らかなのでプラークが付着しにくく、歯周病の管理の観点から、金属冠に比較して有利です。

このケースは歯周病の管理が大きなテーマですので、補綴処置はセラミック修復を基本としています。
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