こんにちは。高松市花ノ宮にある歯医者「中山歯科クリニック」です。
インプラントを入れたはずなのに「最近なんだかグラグラする気がする」と不安を感じている方はいらっしゃいませんか。
せっかく治療したインプラントがぐらつくと、日常生活に影響し、今後大きなトラブルにつながるのではと心配になります。
実際、インプラントがぐらついたまま放置すると、周囲の骨や歯ぐきの健康にも悪影響を及ぼす可能性があるため、早期の対応が必要です。
この記事では、インプラントのぐらつきについて、インプラントの正常な状態、ぐらつきくときのサインなどをわかりやすく解説します。インプラントの不調に不安を感じている方はぜひ参考にしてください。
インプラントがぐらつくとはどういう状態か

インプラントの正常な状態、ぐらつきのサイン、天然歯との違いをわかりやすく解説します。
インプラントの構造と正常な状態
インプラントは、顎の骨に埋め込まれる人工歯根(インプラント体)、その上に装着されるアバットメント、そして人工の歯(上部構造)から成り立っています。
正常な状態では、インプラント体は骨としっかり結合し、噛んだときに動くことはありません。定期的なメンテナンスを受けることで、この安定した状態を長期間保つことが期待できます。
ぐらつきが起こるときのサイン
インプラントがぐらつく場合、噛んだときに違和感や動きを感じる、歯ぐきが腫れる、出血や膿が出るなどの症状があります。
また、痛みや口臭の変化もサインとなります。これらの症状が見られた場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。
天然歯とインプラントの違い
天然歯は骨との間に歯根膜という組織があるため、わずかな弾力性があります。
一方、インプラントには歯根にあたるものがなく、骨と直接結合しているため、本来は動きません。そのため、インプラントが動く場合は、何らかの異常が生じていると考えます。
インプラントがぐらつく主な原因

インプラントのぐらつきの主な原因について、具体例とともに解説します。
インプラントと骨の結合不全
インプラントは顎の骨としっかり結合することで安定しますが、骨の質や量が不足している場合や、骨と結合を待つ間の負荷が原因でぐらつくことがあります。
インプラント周囲炎による炎症
インプラントの周囲に炎症が起こる「インプラント周囲炎」は、歯周病と同様に歯ぐきや骨に影響を及ぼし、インプラントの安定性を損ないます。
口腔ケアが不適切な場合や、定期的なメンテナンスが行われていない場合に発症しやすくなります。
アバットメントや部品の緩み・破損
インプラント本体と人工歯をつなぐアバットメントや、その他の部品が緩んだり破損すると、インプラントが動揺します。これらは歯科医師による専門的な調整や修理が必要です。
かみ合わせや噛み癖の影響
強いかみ合わせや、歯ぎしり・食いしばりなどの噛み癖がある場合、インプラントに過度な力がかかり、ぐらつきの原因となります。必要に応じてスプリントなどを使って咬み合わせの力をコントロールします。
手術時や設計のミス
インプラントの埋入位置や角度、設計に問題がある場合、十分な安定性が得られず、ぐらついてくることがあります。治療計画の見直しや再手術が必要となる場合もあります。
人工歯の接着不良や劣化
インプラントの上に装着する人工歯(上部構造)の固定が不十分だったり、経年劣化により、ぐらつくことがあります。定期的なメンテナンスを受けることが必要です。
インプラントのぐらつきによる症状とリスク

インプラントがぐらつく場合に現れる症状やリスクについて、具体的に解説します。
ぐらつき時に現れる症状
インプラントがぐらつくことで、噛んだときに違和感や痛みを感じることがあります。
また、歯ぐきが赤く腫れたり、出血が見られる場合もあります。さらに、インプラント周囲の歯ぐきから膿が出ることもあります。これらの症状は、インプラント周囲炎などのトラブルのサインです。
放置した場合の悪化リスク
ぐらつきを放置すると症状が進行し、インプラントを支える骨がさらに吸収(減少)する可能性があります。骨の吸収が進むと、インプラントが抜け落ちてしまうことに繋がります。
また、炎症が広がることで治療がより複雑になり、回復に時間がかかります。早めに治療を受ける必要があります。
隣接する歯や歯ぐきへの影響
インプラントのぐらつきによる炎症が、隣の歯や歯ぐきに波及することがあります。たとえば、隣の健康な歯までぐらつくことに繋がります。
周囲の組織への影響を最小限に抑えるためにも、早めに歯科医院を受診しましょう。
インプラントがぐらついたときのセルフケアと注意点

インプラントがぐらつく時のセルフケアや注意点について、具体的な対応方法と気をつけるポイントを解説します。
絶対にやってはいけないこと
インプラントがぐらついているときは、無理に動かしたり、指や舌で触ってはいけません。
また、ご自身で部品を取り外そうとしたり、市販の接着剤などで固定するのも避けてください。
これらの行為は、周囲の歯ぐきや骨にさらなるダメージを与える可能性があり、症状を悪化させるおそれがあります。
自宅でできる応急対応
ぐらつきに気づいたら、できるだけ早く歯科医院を受診することが大切です。受診までの間は、インプラント部位に強い力がかからないよう注意し、痛みや腫れがある場合はうがいや冷やすことで一時的に症状を和らげることができます。
ただし、自己判断で薬を使用する前には、必ず歯科医師や薬剤師に相談しましょう。
歯磨きや食事の工夫
歯磨きは力を入れすぎず、柔らかい歯ブラシを使いましょう。食事は硬いものや粘着性の強いものを避け、できるだけ反対側で噛むように意識してください。
これにより、インプラントへの負担を減らします。
外れた部品の保管方法
万が一インプラントの部品が外れた場合は、清潔な容器に入れて保管し、受診時に必ず持参してください。部品を紛失すると、メーカーに取り寄せる日数がかかります。
歯科医院で行うインプラントのぐらつき治療法

インプラントがぐらつく場合、歯科医院では原因に応じたさまざまな治療法が行われます。
ネジの締め直しや部品交換
インプラントの上部構造が緩んでいる場合、まずネジの締め直しや部品の交換を検討します。
インプラント周囲炎の治療
インプラント周囲の歯ぐきや骨に炎症が起きている場合は、クリーニングや抗菌薬による消炎、必要な外科処置が行われます。
咬合調整や仮歯の装着
噛み合わせの不具合がぐらつきの原因となっている場合、咬み合わせの調整でインプラントへのダメージを防ぎます。
再手術やインプラント除去の判断基準
骨の吸収やインプラントの破損など、重度のトラブルの場合、再手術やインプラントの除去を検討することがあります。これらの判断は、専門的な診査と画像検査に基づいて慎重に行われます。
治療にかかる費用と期間の目安
治療内容によって費用や期間は大きく異なります。
簡単な調整であれば比較的短期間・低コストですが、外科処置や除去が必要な場合は、長期間・高額になることもあります。詳細は必ず歯科医師に確認してください。
インプラントのぐらつきを予防する方法

インプラントのぐらつきを防止するためには、日々のケアや定期的な受診など、いくつかのポイントを意識することが大切です。
毎日の歯磨きとセルフケアのコツ
インプラントを長持ちさせるためには、天然歯と同様に丁寧な歯磨きが欠かせません。
歯ブラシは毛先が柔らかいものを選び、インプラント周囲の歯ぐきや隙間に汚れが残らないよう、優しく磨くことがポイントです。
また、デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助用具も活用し、細かい部分のプラーク除去を心がけましょう。
定期メンテナンスと検診の重要性
インプラントのぐらつきを早期に発見し、トラブルを未然に防止するため、歯科医院での定期的なメンテナンスを受けましょう。
プロによるクリーニングやかみ合わせのチェックを受けることで、セルフケアだけでは落としきれない汚れの除去、問題点の早期発見ができます。
かみ合わせや生活習慣の見直し
強い力で噛む癖や歯ぎしり・食いしばりなどは、インプラントや周囲の歯に負担をかけます。必要に応じてスプリントを使用したり、生活習慣を見直すことも必要です。
信頼できる歯科医院選びのポイント
インプラント治療後も安心して通える歯科医院を選ぶことは、インプラントの長期的な健康維持に必要です。
治療実績、アフターケア体制、丁寧な説明があるかなど、信頼できる歯科医院かどうかを確認し、自分に合ったクリニックを選びましょう。
インプラントのぐらつきに関するよくある誤解と正しい知識

インプラントのぐらつきについては多くの誤解があり、正しい知識を持つことが安心につながります。
インプラントは絶対にぐらつかない?
インプラントは人工物であり、適切に骨と結合していれば通常はしっかりと固定されています。
しかし、固定するネジが緩んだり、歯周病(インプラント周囲炎)など、骨の質や量の変化が原因で、ぐらつくことがあります。ぐらつきがある場合は、自己判断せず必ず歯科医師に相談しましょう。
ぐらつきは自然に治るのか
インプラントのぐらつきが自然に治ることはほとんどありません。天然歯とは異なり、インプラントが一度動揺すると、原因除去と適切な処置が必要となるからです。
放置すると悪化するため、早期の治療が必要です。違和感やぐらつきを感じた時点で、速やかに歯科医師の診察を受けてください。
インプラントと天然歯の寿命の違い
インプラントの寿命は、口腔内の衛生状態や生活習慣、定期的なメンテナンスの有無によって大きく左右されます。天然歯と同じように、毎日のケアと歯科医院での定期的なチェックを受けましょう。
まとめ

インプラントがぐらつく場合、人工歯根や上部構造の不具合、周囲の骨や歯ぐきのトラブルなど複数の原因が考えられます。ぐらついたまま放置すると、痛みや炎症、インプラントの脱落リスクが高まる可能性があるため、早期の対応が必要です。
また、日々の丁寧な口腔ケアや定期的なメンテナンスが予防に役立つとされます。誤った知識に惑わされず、正しい情報をもとに対応していきましょう。
インプラント治療を検討されている方は、高松市花ノ宮にある歯医者「中山歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院では、全身の健康と長寿に貢献できる長期的な視点をもった治療を行っています。専門的な歯周病治療だけでなく、予防歯科、虫歯治療、インプラント、ホワイトニングなど、さまざまな診療を行っております。
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