<2011.02.05.2>のエピソードの続報です。今日はこれまで使っていなかった義歯の調整をして、なんとか口の中に入れて頂けるようにしました。

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 前回、印象を採ったので次回は咬合採得の予定です。しかし、最近、全く義歯を使っておられないので咬合採得が難しいことが予想されました。
 
 そこで、現在使用していない義歯を持ってきていただき、調整してなんとか口腔に入れておけるようにして、咬み合わせのリハビリテーションをすることにしました。
 
 

 

 

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  義歯作製後、咬めないということで全く使用していない義歯を持ってきていただきました。上、下それぞれの義歯の顎粘膜との適合はまずまずなのですが、顎を閉じたときにうまく咬み合うような歯の並び方になっていません。

 

 

 

 

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 上顎の臼歯部の人工歯咬合面をバーで削って完全にフラットにした後、レジンを臼歯部咬合面に添加して、上下義歯を口腔に戻しました。そして、そ~っと下顎を上顎に近づけて頂き、中心位あたりで両側の上下臼歯が同時に接触するように調整しました。

 

 

 

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  その結果、こんな感じでスーッと口を閉じたとき、左右の臼歯が同時に接触して義歯が移動しないようになりました。また、下顎の前歯の切端を削って当たらないようにしました。

 
 咬合平面は少し傾斜し、下顎の歯列が左側に偏位していますが、なんとかかんとか義歯が安定しています。上下の床内面にティッシュコンディショナーを塗り、次回の咬合採得の予約日までの数日間、この状態で咬んで頂くようお願いしました。