香川県 高松市 花宮 インプラント 口腔外科 歯周病予防

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院長ブログ

歯根破折を起こす確率とその上部に乗せる全部被覆冠のマテリアルとは関係ない


 根管充填を終えて、その上部に全部被覆冠を乗せて治療を完結させたとしよう。その歯が、将来、歯根破折を起こす確率と上部に乗せる全部被覆冠の質(例えばジルコニアフルミリング冠、メタル冠、ポーセレンメタルボンド冠、ポーセレンジルコニアボンド冠、レジン前装冠、セラミックCAD/CAM冠など)とは関係があるのだろうか。そういう疑問を持っていたところ、ヒントになる論文を見付けた(1)。

 その論文の報告によると、根管充填を終了した歯が歯根破折を起こす確率と、上部に乗せる全部被覆の質とは相関関係がない。むしろ、歯根破折と関係する要因は、支台築造をファイバーポストとレジンのコンビネーションにするか、ファイバーポストを使用せずレジン単独にするか、の違いの方が大きく関係する。ファイバーポストを使用した方が破折しにくい。

 この結論から類推すると、2008年の時点では調査対象にジルコニアフルミリングクラウンはまだ入っていなかったが、現在同様の調査をジルコニアを含めて行えばやはり同様の結果になるのではないかと思う。つまり、根管治療を終えた歯にジルコニアフルミリングクラウンを乗せようと、e-max cad/cam冠を乗せようと、ゴールド冠を乗せようと、金銀パラジウム合金を乗せようと、咬合調整を完璧に行っておけば、上部に乗せるフルクラウンのマテリアルの差は歯根破折のリスクにあまり関係しないのではないか。ただし、この疫学調査は各施設間で咬合調整能力に差がないという前提で行われる必要があるが。

参考文献:

(1)J Endod. 2008 Jul;34(7):842-6.

The effect of different full-coverage crown systems on fracture resistance and failure pattern of endodontically treated maxillary incisors restored with and without glass fiber posts.

Salameh Z1, Sorrentino R, Ounsi HF, Sadig W, Atiyeh F, Ferrari M.

中山 康弘 院長

■この記事の監修者

中山 康弘 院長

略歴・資格
  • 1974年 香川県立高松高等学校卒業
  • 1981年 福岡県立九州歯科大学卒業
  • 1981年 岡山大学歯学部口腔外科学講座入局
  • 1990年 岡山大学大学院歯学研究科歯学専攻修了 - 歯学博士(岡山大学)
  • 1991年 香川医科大学医学部非常勤講師
  • 1992年 岡山大学歯学部非常勤講師
  • 1992年 岡山赤十字病院歯科口腔外科副部長
  • 1996年 高松赤十字病院歯科口腔外科部長 - 日本口腔外科学会指導医
  • 2004年 高松市にて中山歯科クリニック開業
  • 2007年 日本臨床歯周病学会認定医
  • 2011年 日本歯周病学会歯周病専門医
  • 2016年 日本臨床歯周病学会歯周インプラント認定医
  • 2022年 加圧サイクル・インストラクター資格
修了研修・学会等
  • 日本口腔外科学会
  • 日本口腔科学会
  • 日本歯周病学会
  • 日本臨床歯周病学会
  • 日本口腔インプラント学会
  • AAP(American Academy of Periodontology)アメリカ歯周病学会
  • 日本加圧トレーニング学会
  • 日本抗加齢医学会

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