セラミックの優位性~なぜセラミックは銀歯よりすぐれているのか~1

昨日から久しぶりにブログを再開しましたが、ここでアップする情報は公益性のあるものがよいと思います。僕の日記的なものより、皆さんに知っておいてもらった方が皆さんの役に立つと思われるようなコンテンツが好ましく思いますので、そういった情報を僕が厳選してできる限り毎日アップしていくことにします。

ということで、今日の話題は歯科治療で使われている“セラミック”です。

僕は、毎日、歯周病やインプラントなどの歯科臨床を行っているわけですが、実はセラミックを含めた補綴(ほてつ)治療も一生懸命やっています。患者さんに必ず喜んでもらえると信じているからです。僕自身もセラミックの歯を入れているので、セラミックの良さを自信を持って訴えることが出来ます。

では、セラミックのどこが素晴らしいのでしょう?セラミックといっても、インレーやアンレーと呼ばれる詰め物タイプと、クラウンと呼ばれる歯全体をすっぽりと被せてしまうクラウンタイプとがありますが、話をクラウンに限定して進めましょう。セラミックの特徴は、保険診療で主として使われてきている金属のクラウン(以後、金属冠と呼びます)と比較するとわかりやすいので、両者を比較しながらセラミッククラウン(以後セラミック冠と呼びます)の特徴を紹介していきます。

一番目のセラミック冠の優れた点として、細菌に対する抵抗性があげられます。セラミックは表面が非常にすべすべしているので、プラークがつきにくいのです。口腔内には多くの種類の細菌がいっぱい存在していて、その中のあるものは虫歯や歯周病を引き起す原因に関わっていることを皆さんもよくご存じと思います。セラミックも金属も両方とも歯質ではないので、無論、セラミック冠や金属冠自体が細菌におかされて虫歯になるわけではありません。冠の下の削ってある本物の歯が虫歯になるのです。

正確に言えば、クラウンはセメントを介して歯の上にくっついていますが、セメントは必ず経年的に劣化して流れ出します。そして、クラウンと削った歯質との間に隙間が出現し、この隙間に細菌が入り込んで定着し、酸を出して脱灰し虫歯を作るのです。またクラウンの辺縁は歯肉縁に位置することが多いことから、このエリアに歯周病菌が定着すると、歯周病菌が歯周ポケット内に侵入することをたすけ、歯周病を引き起こします。

(次回に続く)