![20141224164626.jpg](https://nakayamadental.com/blog/upload-images/20141224164626.jpg)
メインテナンス時に右上6のインプラントのみに6ミリの深いポケットを認めました。
他のインプラントはポケット3ミリ以内です。
なぜ、この部位にのみインプラント周囲炎が発症したのでしょう?
![20141224164642.jpg](https://nakayamadental.com/blog/upload-images/20141224164642.jpg)
私はこの部のインプラント上部冠とインプラントプラットホームとの移行形態に原因があると思います。
インプラント周囲炎の直接原因はプラークの停滞による細菌感染ですが、プラークが停滞する理由は清掃性の不良です。
そして、清掃性の不良を招く原因は上部冠の基底面の隅角がエラを張ったように飛び出し過ぎで窮屈であることによると思います。これでは歯ブラシがとどかない!すぐ後方のインプラントはのびやかなラッパ状のアバットメントに移行しているので、この首の部分には歯ブラシがかかるのです。こちらの方がよいと思います。
![20141224164655.jpg](https://nakayamadental.com/blog/upload-images/20141224164655.jpg)
フラップを開けてみるとインプラント周囲には不良肉芽が充満し、周りの骨はクレーター状に溶けていました。
先ず不良肉芽を徹底的に除去し、続いて超音波スケーラ―で時間をかけてインプラントサーフェイスをクリーニングします。
さらに、エアースケーラ―にSUSブラシを接続し、インプラントサーフェイスの表面を時間をかけてこすります。
![2014122416477.jpg](https://nakayamadental.com/blog/upload-images/2014122416477.jpg)
最後にインプラント周囲の骨をソノサージェリーで切除し、クレーター状の窪んだ形態をフラットにしました。
そうすると、平らな面からからニョキっとインプラントがそそり立つイメージになります。
![20141224164720.jpg](https://nakayamadental.com/blog/upload-images/20141224164720.jpg)
最後にフラップを復位し、縫合して処置完了しました。
![20141224164732.jpg](https://nakayamadental.com/blog/upload-images/20141224164732.jpg)
術後のデンタルXP。
インプラント周囲の骨がフラットになり、インプラント頸部のラフサーフェイスに清掃器具がアクセスし易くなったと思います。