香川県 高松市 花宮 インプラント 口腔外科 歯周病予防

087-863-7730

【月火木土】9:00-13:00/14:00-18:00
【水金日祝】休診

ご予約ご予約

香川県 高松市 花宮 インプラント 口腔外科 歯周病予防

院長ブログ

歯周組織とインプラント周囲組織との違い(2)


 歯周組織とインプラント周囲組織との構造的違いが、歯周病菌に対するバリアーとしての機能的な差につながると書いたが、今日は具体的に記述する。

インプラントと周囲粘膜は、「インプラント周囲上皮」と「インプラント周囲結合織」に分かれるのだが、天然歯の「歯肉上皮」と「上皮下結合織」に相当する。

 まず、天然歯の「歯肉上皮」は、接着タンパクを介して歯と接着しているか、いないかで接着している「付着上皮」と接着していない「歯肉溝上皮」に分けられるのだが、「インプラント周囲上皮」も、インプラントと接着している「インプラント付着上皮」と「インプラント周囲溝上皮」に分けられる。前者が粘膜の根尖側の層で、後者が粘膜の入り口側の層だ。

 ところで、天然歯の場合、健常な「歯肉上皮」には、1 セラミドとよばれる一種の脂質による生理学的な透過性関門 2 活発な細胞増殖による細胞交代(ターンオーバー) 3 接着タンパクによるシーリング(密封) 4 歯肉溝浸出液による滅菌・清掃の防御機能が備わっている。インプラント周囲上皮では、これらの防御機能が、果たして天然歯同様、備わっているのだろうか?

 まず、セラミドによる生理学的透過性関門は、インプラント周囲上皮の外側(口腔側)には存在するが、内側(インプラント側)は非角化上皮からなるので存在しない。つまり、防御機能は存在しない。ちなみに、皮膚と同様口腔粘膜には,生理学的透過性関門という防御機構が備わっているため,外部からの水,細菌および毒素は生体内に侵入できないし,また内部の体液も外部に漏出することはない。口に含んだ水が粘膜内に侵入しないのは口腔粘膜上皮の細胞間隙にセラミドが存在し,透過性関門として働いているためと考えられる。

 また、インプラント周囲上皮の防御能を知るために上皮細胞のターンオーバーの早さを調べる方法があるが、インプラント周囲上皮のターンオーバーは、天然歯の上皮細胞のそれの約3倍遅いことが知られている。これは、インプラント周囲上皮の防御機能が天然歯周囲上皮のそれよりも劣っていることを示している。臨床的には、インプラント患者のプラークコントロールは、天然歯だけの患者よりもより厳密におこなう必要があることを示唆している。

 

参考文献:三上 格,下野正基.基礎と臨床からみるインプラント治療後の維持管理. ザ・クインテッセンス. Vol.35. 48-67.2016

中山 康弘 院長

■この記事の監修者

中山 康弘 院長

略歴・資格
  • 1974年 香川県立高松高等学校卒業
  • 1981年 福岡県立九州歯科大学卒業
  • 1981年 岡山大学歯学部口腔外科学講座入局
  • 1990年 岡山大学大学院歯学研究科歯学専攻修了 - 歯学博士(岡山大学)
  • 1991年 香川医科大学医学部非常勤講師
  • 1992年 岡山大学歯学部非常勤講師
  • 1992年 岡山赤十字病院歯科口腔外科副部長
  • 1996年 高松赤十字病院歯科口腔外科部長 - 日本口腔外科学会指導医
  • 2004年 高松市にて中山歯科クリニック開業
  • 2007年 日本臨床歯周病学会認定医
  • 2011年 日本歯周病学会歯周病専門医
  • 2016年 日本臨床歯周病学会歯周インプラント認定医
  • 2022年 加圧サイクル・インストラクター資格
修了研修・学会等
  • 日本口腔外科学会
  • 日本口腔科学会
  • 日本歯周病学会
  • 日本臨床歯周病学会
  • 日本口腔インプラント学会
  • AAP(American Academy of Periodontology)アメリカ歯周病学会
  • 日本加圧トレーニング学会
  • 日本抗加齢医学会

▶︎ 医師紹介ページを見る