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院長ブログ

クイーン現象


このところ、1980年代から90年代にかけて活躍した世界的に有名なロックバンド“クイーン”の音楽をよく聞いている。理由は、3月にオーストラリア旅行をした際、飛行機の中で見た映画“ボヘミアン・ラプソディー”だ。これを見てクイーンにはまった。“ボヘミアン・ラプソディー”はクイーンのボーカリスト、フレディー・マーキュリーの波乱の人生を描く伝記映画だ。そして、これはネットで知ったのだが、クイーンを知らない若い世代が、やはり、“ボヘミアン・ラプソディー”を見てクイーンの音楽を聞き始め、今やちょっとした“クイーン”の再ブームが起っているらしい。

 

実は、僕もクイーンの音楽はそれほど聞いてきたわけではない。有名な“We will rock you”や“We are the champions”くらいは知っていたが、メロディーとハーモニーが美しく、元気が出る音楽だなあと思っていた程度だった。ところが、映画を見て僕は感動した。そして、ぐぐっとフレディー・マーキュリーとクイーンへの興味が沸き起こった。こういった音楽を作った人間達の、その生活や人間性を知ることで、彼らの音楽自体への興味が倍加したのだ。

 

映画では、フレディーという人間の個性が強烈でかつ複雑であったことが描かれている。フレディーが他のメンバーと初めて出会うエピソードや、成功を収めて以降、仲間との確執から一時、メンバーとの演奏活動を中断してソロ活動に転じてしまうエピソード、そして、和解してバンドとして演奏活動再開後、わずかの期間であの感動的な1985年のロンドン・ウエンブリ―・スタジアムで開催された伝説のアフリカ難民救済チャリティーコンサート“ライブエイド”で見事なパフォーマンスを披露し、7万人以上の大観衆を熱狂させるシーンなどが描かれる。こういった、ごたごたしたいきさつがあっても、ステージに上がった途端、完璧なパフォーマンスを発揮できるフレディーや他のメンバーのプロフェッショナリズムと音楽への情熱が圧倒的な感動を生む。

 

と、同時に、決して完全ではない人間であったこともわかる。音楽を創造する神がかった能力を除けばただの人間、という面も描かれているところが我々凡人に親近感を起こさせるのだ。たとえば、映画を見るまではフレディーが、インド系移民の息子で、出っ歯で、両性愛者だということを知らなかった。思いあがってソロとして活動するが、創造の壁にぶつかって酒におぼれながら苦悩して作曲を続けていたことも知らなかった。

映画を見てから、you tubeやCD でいろいろなクイーンの音楽を聞いたが、間違いなく彼らは天才だと思う。なかでもフレディー・マーキュリーのボーカリストとしてだけでなく、作曲家、音楽創作家、パフォーマーとして並外れた圧倒的なエネルギーと創造性には感動する。決して単調でなく、転調を繰り返すも美しいメロディーライン、乗りやすいリズム、複雑なコード展開と華麗なハーモニー、決してマンネリにならない新しい音楽の創造の継続的努力、それはオペラとの融合など従来のロックとは一線を画す独創的音楽性に見られるようにあらゆる音楽を自らに取り込もうとする弾力性、柔軟性、そういったものをクイーンの音楽から感じる。そして元気が出る。それは全身全霊を音楽の創造に捧げている魂のエネルギーが伝わるからだ。

 

僕の中の“クイーン現象”とは、自分のエネルギーを何かの対象にコミットさせている人間に対する敬意から発生していると思う。フレディー自身の晩年のインタビューにおける下記のコメントは僕の魂を揺さぶる。

 

“I’m just a musical prostitute, my dear 俺は単なる音楽の娼婦なんだ。”

 

フレディーのセクシュアリティーは微妙なだけに“娼婦”という言葉にはドキッとするが、この言葉の意味は、僕としては、“音楽の垣根にとらわれずにどんなジャンルの音楽にも音楽創造の素材やヒントがあるので、柔軟な心であらゆるジャンルの音楽に心を開き、耳を傾け、探求の対象としたい”、という意味に受け取りたい。

 

そういう意味ならば、ぼくも彼のような生き方を望む。そして、この僕も晩年には彼を真似て、ちょっと気取った以下のごときコメントを残してこの世を去りたいものだ。

 

“I’m just a dental prostitute, my dear 僕は単なる歯学の娼婦なんだ。”

 

中山意訳:”歯学は、本来、人を元気にするという意味では限りなく魅力的で、探求する価値がある医療分野なんだ。疾病や未病を真の健康へと導き、人々にパワフルで、ハッピーな人生を送り届けられるんだ。だけど、今のところ、まだ世間からその辺を十分理解してもらえていない。だから、僕は従来の歯だけを見る歯学でなく、西洋医学や東洋医学、代替医学まで視野に入れて、歯学を発展させる可能性のあるあらゆる分野と歯学とを融合させ、多くの人々に支持される新しい歯学の創造に身と心を捧げるのさ”の意。

 

 

中山 康弘 院長

■この記事の監修者

中山 康弘 院長

略歴・資格
  • 1974年 香川県立高松高等学校卒業
  • 1981年 福岡県立九州歯科大学卒業
  • 1981年 岡山大学歯学部口腔外科学講座入局
  • 1990年 岡山大学大学院歯学研究科歯学専攻修了 - 歯学博士(岡山大学)
  • 1991年 香川医科大学医学部非常勤講師
  • 1992年 岡山大学歯学部非常勤講師
  • 1992年 岡山赤十字病院歯科口腔外科副部長
  • 1996年 高松赤十字病院歯科口腔外科部長 - 日本口腔外科学会指導医
  • 2004年 高松市にて中山歯科クリニック開業
  • 2007年 日本臨床歯周病学会認定医
  • 2011年 日本歯周病学会歯周病専門医
  • 2016年 日本臨床歯周病学会歯周インプラント認定医
  • 2022年 加圧サイクル・インストラクター資格
修了研修・学会等
  • 日本口腔外科学会
  • 日本口腔科学会
  • 日本歯周病学会
  • 日本臨床歯周病学会
  • 日本口腔インプラント学会
  • AAP(American Academy of Periodontology)アメリカ歯周病学会
  • 日本加圧トレーニング学会
  • 日本抗加齢医学会

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