こんにちは。高松市花ノ宮にある歯医者「中山歯科クリニック」です。
歯を失うと、食事や会話に支障をきたすことがあります。入れ歯はこれらの機能を補う代表的な治療法です。入れ歯にはメリットだけでなくデメリットもあるため、よく理解したうえで検討しましょう。
この記事では、入れ歯のメリット・デメリットや種類について解説します。歯を失ったときの入れ歯以外の治療法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
入れ歯の目的
入れ歯は、失った歯の機能を回復させるための治療法です。ここでは、入れ歯の主な目的について解説します。
噛む機能の回復
歯を失うと食べ物を噛む力が弱まり、消化器官に負担がかかることがあります。入れ歯を装着することで、噛む機能が回復し、さまざまな食材をしっかり咀嚼できるようになります。
その結果、消化がスムーズになり、栄養を効率よく摂取できるようになるため、全身の健康維持につながるでしょう。
発音の改善
歯は発音にも重要な役割を果たしており、特定の歯が欠けると、サ行やタ行などの発音が不明瞭になることがあります。
入れ歯を使用することで、空気が漏れにくくなるため、発音が改善されることがあります。これにより、会話しやすくなると、社会生活でも自信を持って話すことができるでしょう。
顔の見た目の維持
歯を失うと頬がこけたり、口元がしぼんで見えたりすることがあります。失った歯を入れ歯で補うことで、口元のボリュームを取り戻すことができるため、自然な見た目を保てます。若々しく健康的な外見を維持できれば、心理的な自信にもつながるでしょう。
残った歯への負担軽減
歯が抜けたまま放置すると、周囲の歯に過度な負担がかかります。入れ歯を装着することで、残っている天然歯への負担を分散させることができ、口腔内全体の健康を守る役割を果たします。
入れ歯のメリット
ここでは、入れ歯の具体的なメリットについて解説します。
取り外しが可能で清潔に保ちやすい
入れ歯は簡単に取り外すことができます。そのため、清掃がしやすく、口腔内を清潔に保てます。常に清潔な状態に保ちやすい点は大きなメリットといえるでしょう。
ほかの治療法に比べて治療期間が短い
ほかの治療法に比べて治療期間が短い点も入れ歯のメリットです。
歯を補う治療法には入れ歯のほかにインプラントやブリッジがあります。なかでも、インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込むために外科的手術を行います。また、顎の骨と人工歯根が結合するまで時間がかかります。そのため、治療に時間がかかるのです。
一方で入れ歯は手術を行う必要がありません。保険が適用される入れ歯を作製するためにかかる期間は2週間〜1か月程度で、インプラントに比べると治療期間が短いです。そのため、できるだけ早く歯の機能を回復させたい方に、入れ歯は選ばれています。
費用を抑えられる
インプラントなどの他の補綴治療に比べて費用を抑えられるのも入れ歯のメリットです。インプラントの場合は保険が適用されないため、1本あたり30万円〜50万円程度かかります。
一方で入れ歯には保険が適用されるものと自費のものがあります。保険が適用される部分入れ歯であれば5,000円〜1万5,000円程度、総入れ歯も1万5,000円程度で作製可能です。経済的な負担を軽減できることから多くの患者さんに選ばれています。
自費の入れ歯は高額になりますが、さまざまな素材のなかからご自身のニーズに合ったものを選択できるため、審美性や耐久性が高い入れ歯の作製が可能です。
お口の状態に合わせて調整できる
入れ歯は、患者さんのお口の状態に合わせて調整可能です。また、定期的に調整を行うことで、口腔内の変化にも対応でき、長期間にわたって快適に使用できます。
入れ歯のデメリット
入れ歯には多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットもあります。ここでは、入れ歯のデメリットについて解説します。
装着時に違和感を覚えることがある
入れ歯は口腔内に装着するため、慣れるまで違和感を覚えることがあります。また、発音がしにくくなったり、食事中に入れ歯がずれたりすることもあります。しばらくしても違和感が改善されない場合は、歯科医師に調整してもらう必要があるでしょう。
定期的に調整が必要
お口の中の状態は加齢によって変化します。そのため、その変化に合わせて定期的に入れ歯を調整する必要があります。また、入れ歯が合わなくなると、作り直しが必要になることもあります。作り直しが必要になると、費用がかかる点も理解しておく必要があるでしょう。
目立つことがある
保険が適用される部分入れ歯の場合、隣接する歯に金属のバネをひっかけて固定します。そのため、口をあけたときにこの金属のバネが目立つことがあるのです。
自費の入れ歯のなかには、金属を使用しないものもあります。そのため、目立ちにくい入れ歯を希望する場合は、自費の入れ歯を検討する必要があるでしょう。
清掃とメンテナンスに手間がかかる
入れ歯は取り外して清掃する必要があり、日々のメンテナンスが欠かせません。入れ歯のお手入れを怠ると細菌が繁殖して、隣接する歯が虫歯になったり歯周病のリスクが高まったりします。口臭が発生することもあるでしょう。
これらのトラブルを防ぐためには毎日しっかりとお手入れを行う必要がありますが、手間がかかると感じる人も多いです。
入れ歯の種類にはどんなものがある？
入れ歯には、さまざまな種類があります。それぞれの特徴を理解したうえで、ご自身に合った入れ歯を選択することが重要です。まず、入れ歯には部分入れ歯と総入れ歯があります。部分入れ歯は一部分の歯を補うもので、総入れ歯はすべての歯を補うものです。
部分入れ歯は、残っている天然の歯にバネ（クラスプ）を引っ掛けて固定します。これにより、失った部分の噛む力を回復し、歯並びの乱れを防ぐことができます。総入れ歯は、歯茎の土手や口蓋に吸着させて固定します。
さらに、入れ歯には保険が適用されるものと自費のものがあります。保険適用の入れ歯は使用できる材料に制限がありますが、自費の入れ歯にはこの制限がありません。費用は高額になりますが、ご自身のニーズに合った入れ歯のなかから選択可能です。
自費の入れ歯には、主に以下のものがあります。
ノンクラスプデンチャー
ノンクラスプデンチャーは、金属のバネを使用しない部分入れ歯です。歯茎と同じピンク色の樹脂を使用するため、見た目が自然なのが特徴です。金属を使用していないため、金属アレルギーの症状が現れる心配もありません。
一方で、耐久性が劣ることがあり、修理が必要になる場合もあります。
金属床義歯
金属床義歯とは、床（しょう）部分に金属を使用した入れ歯です。保険が適用される入れ歯の場合、強度をもたせるために床部分を厚くする必要があります。そのため、装着時に違和感を覚えることがあるでしょう。
一方で金属床義歯の場合は、床部分に強度が高い金属を使用するため、薄く作ることが可能です。そのため、装着しても違和感を覚えにくいでしょう。また、床部分に金属を使用することで熱い・冷たいなどの温度変化を感じることができるため、食事をおいしくいただけます。
一方で、金属を使用するため修理が難しい点や金属アレルギーの症状が現れる可能性がある点はデメリットといえるでしょう。
インプラント義歯
インプラント義歯は、インプラントと入れ歯を組み合わせたものです。顎の骨に埋め込んだインプラントを支えとして入れ歯を固定します。これにより安定感が高まるため、しっかりと噛めるようになります。
一方で、インプラントを埋め込むために手術が必要になる点や治療期間が長くなる点はデメリットといえるでしょう。
入れ歯以外で失った歯を治療する方法
入れ歯以外にも、失った歯を補うための治療にはいくつかあります。自分に合った治療法を選ぶためには、それぞれの特徴を理解することが大切です。ここでは、失った歯を補う入れ歯以外の治療法について解説します。
インプラント
インプラントとは、人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。顎の骨と人工歯根を結合するため、天然の歯と同じようにしっかり噛めるようになります。
また、人工歯部分に審美性が高いセラミックやジルコニアなどの素材を選択することで、天然の歯のような見た目を再現できます。入れ歯のように取り外す必要がなく、日常生活でずれたり外れたりすることはありません。
ただし、人工歯根を埋め込むためには顎の骨の厚みが必要であり、骨が不足している場合には骨の再生治療を行うこともあります。また、治療費が高額である点や治療期間が長い点もデメリットです。
ブリッジ
ブリッジとは、失った歯の両隣にある健康な歯を削り、そこに橋を架けるように人工の歯を装着する治療法です。噛む力をしっかりと回復でき、見た目も自然に仕上がります。また、インプラントに比べて治療期間が短く、外科的手術が不要である点もメリットです。
一方で、両隣の健康な歯を削る必要があります。また、口腔内の清掃が難しく、しっかりとケアをしないと虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
まとめ
入れ歯は、失った歯の機能を補う治療法です。取り外しが可能で清潔に保ちやすく、短期間で治療が完了するなど多くのメリットがあります。また、他の治療法に比べて費用が抑えられる点も入れ歯のメリットです。
一方で、装着時に違和感を覚えることがある点や定期的に調整が必要になる点はデメリットといえるでしょう。このように、入れ歯にはメリットだけでなくデメリットもあります。
また、歯を補う治療法には入れ歯以外にもインプラントやブリッジといった選択肢もあります。それぞれの治療法の特徴を理解し、歯科医師に相談のうえ、自分に合った治療法を選択することが大切です。
入れ歯を検討されている方は、高松市花ノ宮にある歯医者「中山歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院では、全身の健康と長寿に貢献できる長期的な視点をもった治療を行っています。専門的な歯周病治療だけでなく、予防歯科、虫歯治療、インプラント、ホワイトニングなど、さまざまな診療を行っております。
当院のホームページはこちら、ご予約・お問い合わせも受け付けております。