インプラント治療を行うにあたっての禁煙の重要性について

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 二本のインプラントのうち、黄色の破線で囲んだものは、インプラント埋入後10日目のものです。数か月前にインプラント埋入後、間もなく治癒不全に陥ってインプラントが脱離したため、10日前に再度、埋入したものです。このケースのインプラント治療の失敗原因は喫煙と考えています。

 インプラントの治癒不全の一因に喫煙があります。喫煙習慣は明らかにインプラントを顎骨内に埋めた後の治癒を悪くします。

 日本歯周病学会のインプラント治療のガイドラインにおいても、喫煙がインプラント喪失の最大の原因であることが明記されています。また、日本口腔インプラント学会のインプラント治療指針においても同様で、「喫煙は,歯周組織の治癒や健康維持を阻害することにより,オッセオインテグレーションの 獲得と維持に影響を与える 。このようなことから,喫煙者へのインプラント治療は行うべきではなく,行う場合には禁煙 させる.少なくとも,インプラント体埋入手術前後の3週程度は禁煙が必要である」と明記されています。

 再度の埋入に当たっては、患者さまに禁煙をお願いしていることはいうまでもありません。