ブラキシズムによる歯の摩耗

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 ブラキシズムは口腔の健康維持にとって、大いなる脅威だ。ブラキシズムとは、喰いしばりや歯ぎしりのことをいうが、多くの口腔組織の破壊現象を引き起こす。歯の摩耗はその一例。右の写真は下顎前歯がブラキシズムにより、対合歯と擦り合わされた結果、著しく摩耗している。対合歯がメタルであればテキメンだが、メタルでなく天然歯であってもこうなる。

 歯の摩耗以外に、知覚過敏や顎関節症、頭痛、肩こり、腰痛や下肢痛など、多くの全身的な不調を引き起こす原因となる。だから、全身の健康維持のために、ブラキシズムに対して適切な対応しないといけないのだが、実はこれが厄介なのだ。現在のところ、ブラキシズムは中枢神経に由来するイベントなので、これを歯科的手段で止めることは出来ないと考えられているからだ。

 ブラキシズムについては、本HP内の"Dentist"に自分のリサーチ、「咬み合わせとブラキシズム」を載せているので、是非読んで行って欲しい。